ライティングとは被写体にただ光を当てる、明るく照らすということではなく
演出上で様々な役者の心理的な表現を表したり、
シーンの雰囲気を表現したりするのがライティングの役割です

1.環境光とは

3DCGのライティングを行っていく上で環境光の表現が大切になってきます
環境光とは直接光が物体や大気などで反射・散乱された間接光のことです
例:地面からの照り返しの光など

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この間接光により物体の陰になっている部分が明るくなります

シーンに合わせた陰影表現が出来るように普段から気をつけて物を観察してみましょう

陰(Shade)…物体が自らに落とす陰
影(Shadow)…ある物体が他の物体に落とす影

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2.そもそも光とは?

19世紀後半、イギリスの物理学者マックスウェルが「光は光源の電気振動によって起こる電磁波である」という説を表明しました。

また、この光には複数色によって構成されていると発見したのがニュートンです。

太陽光をプリズムで分光するとスペクトル(虹色)が現れます。

光とは光子と呼ばれる粒子であり電磁波の一種です。
電磁波で身近な例は、紫外線やX線などが思いつくと思います。
人間が明るさや色として目で感じることのできる部分だけを可視光線、光と呼ばれています。

この光が物に当たって反射すると、物体の持つ光の電磁波が生まれ私たちの目に届きます。

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光源色

太陽や蛍光灯などに、どの波長の電磁波が多く含まれているかによって光が青、赤などの色にみえることを光源色と呼んでいます

物体色

物体に光が当てられたときに、表面から反射された光によって現れる色

この上記二つの光源色と物体色。目の網膜に直接入る波長が様々な色を認識します。

また、白い物体は上記の様々波長成分を均等に反射します。

3.ライトの種類

Mayaではライトの種類が5種類あります。

・Ambient Light
・Directional Light
・Point Light
・Spot Light
・Area Light
・Volume Light

以上5つのライトを使用して作成したシーンをライティングします

 

4.Ambient Light ~環境光~

Ambient Lightは環境光をシミュレートします

Ambient Light Attribute

Color … ライトの色

Intensity … ライトの強さ

Illuminates by Default … オンに設定すると、すべてのオブジェクトがライトに照らされ、そのライトはdefaultLightSetに含まれます

Ambient shade … ディレクショナル(指向性)ライトとアンビエント(全方向性)ライトの比率
スライダレンジは、0(すべての方向から光が来る)~1(ライトの位置だけから光が来る)
デフォルト値は0.45

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5.Directional Light ~平行光源~

Directional Lightとは平行光源をシミュレートします

一方向のみを平行に均一に照らすライトです

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6.Point Light ~点光源~

Point Lightとは点光源をシミュレートします

ある点から全方向に対して均一に照らすライトです
ポイントライトを使用すると白熱電球などをシミュレートできます

減衰(Decay Rate)を設定することによって、光は距離によって減衰します
現実的なライトの減衰は逆二乗に比例します。
距離が2倍になれば1/4の明るさになります。

Point Light Attribute

Color … ライトの色

Intensity … ライトの強さ

Decay Rate … ライトの減衰

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7.Spot Light

Spot Lightとはライトの位置からコーンで定義される狭い範囲を均一に照らすライトです スポットライトを回転させて照らす場所を設定します

Spot Light Attribute

Cone Angle … コーンアングルの角度

Penumbra Angle … 有効拡散角度。ライトのエッジがボケる大きさを設定します

Dropoff … スポットライトのビームの中心からエッジに向かって、ライトの明るさが減衰する割合を設定します

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8.Area Light ~面光源~

Area Lightとは面光源をシミュレートします
面光源とは2次元の面積を持つ四角形の光源です

Area LightのAttributeは上記ポイントライトと同様です

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9.Volume Light

Volume Lightとは指定された空間内を照らす時に使用します
制限されたボリュームの中で、ライトの方向、カラー、減衰を制御することができます Volume Light Attribute

Light Shape … ライトが照らすボリュームの形状を決定します。プルダウンリストから、Box、Sphere、Cylinder、およびConeのいずれかのライトの形状を選択します
デフォルトは球体です

Color Range … ColorRangeはボリュームの中心から周辺部にかけてのライトのカラーです

Interpolation … Rampテクスチャのカラーをブレンドする方法

Volume Light Dir … ボリュームの範囲内を照らすライトの方向

Outward … キューブや球体の場合は中心から外へ、シリンダやコーンの場合は中心軸から外へ向かって照射されます

Inward … 光はライトの中心に向かって照射されます

Down Axis … 光はライトの中心軸の方向に向かって照射されます

Penumbra … コーンとシリンダのライト形状にのみ適用されます

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10.Shadow設定

影の設定を行います
通常影を付ける設定にしないとライトからの影が生成されません
Mayaでは影の生成の方法として以下の2種類存在します(Mentalrayでの影の作成など除く)

・Depth Map Shadow
・Raytrace Shadow

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Depth Map Shadowはデプスマップ(特定のライトからそのライトに照らされるサーフェスまでの距離を表します)を使用した影の生成方法です

light09_1デプスマップを書き出した状態。

左図でも確認出来るように、ライトから見たDepth情報(Z-Buffer)

を計算し、影の見え方が設定されています。(大体が影のボケ足)

Raytrace Shadowはレイトレーシング(個々の光線の光源(ライト)から光線の到達地点(カメラ)までのパスを計算するシャドウレンダリングの一種)を使用した影の生成方法です

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11.三点照明

三点照明とは
キーライト(KeyLight)、フィルライト(FillLight)、バックライト(BackLight)の三点で構成された照明技法の一つです

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キーライト(Key Light)

そのシーンをライティングする上で光量が一番強く主となる光源です

フィルライト(Fill LIght)

キーライトによって暗くなった陰部分の光量を持ち上げる光源です

バックライト(Back Light)

被写体の背後から光を当て輪郭を照らす光源です
背景と被写体を分離して、被写体に立体感を出す効果があります

threepoint_light02この他にもレンブラントライトと呼ばれる照明技法やリムライト、スプリットライトなどたくさん存在します

まずはこの基本的な照明技法である三点照明を皆さんの作品制作に是非役立てて下さい

 

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