3DCG業界に就職する為に知ってもらいたいこと~3DCG業界の分野編~

皆さんは3DCG業界を目指す時に、色々分からない事などありませんでしたか?
3DCG未経験の方は、興味はあるけどまず何をしていけば良いか分からなかったりしていませんか?

私がこの業界を目指す時は、ただ漠然と『3DCGで作られる映像ってすごい!』と思った記憶はあるのですが、3DCGの中でもあらゆる分野が存在する事は知りませんでした。
そして、目指す分野の事もぼんやりとしたままひたすら3Dを触っていた気がします。

3DCG業界に就職するために何をしていけば良いか?

まずは、自分が3DCGの中でもどういった分野があるのを知り、どのような分野に興味があるか
知ることでは無いでしょうか?

深く知った所で、その分野が求めている方向性を知り効率よく勉強を進められる。
3DCG業界に身を置いている立場から見た3DCG業界の分野をまとめます。

 

3DCG業界の分野

3DCG業界は、大きく分類すると以下の分野が存在します。

・映像

映画、アニメ、テレビ、CM、PV、ゲームムービーパート、アミューズメント向け映像、企業VP、遊技機、商品説明用映像、その他
各媒体によって制作期間が変わりますが、3DCGを使用して映像を作成する事は変わりません。

【N-DESIGN提供の映画GOEMONのメイキング映像】

本メイキング映像には音声も含まれております。動画を視聴するには再生ソフトAdobe Flash Playerが必要です。
本編の映画「GOEMON」DVD/Blue-ray発売中  販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
Copyright (C) 2013 N-DESIGN Inc All Rights Reserved.
(引用元:http://www.ndesign.co.jp/background/index.html)

・ゲーム(リアルタイム)

ゲーム操作時の3DCGを作成する分野。最近だと、Kinectで自分の動きを検地してゲーム画面に反映されている。
ゲームのハードに合わせた作り方をするため、映像制作と作られ方が違う。具体的に制限されている内容は、使用できるポリゴン数(三角形の面の数)やテクスチャ(作成したモデルに貼る画)の大きさなどです。

・広告

建築、インテリア、プロダクトデザインなどで3DCGは活用されています。
ポスターやカタログ、プレゼンテーション、デジタルサイネージなどが媒体として良く見かけます。
建築パースと呼ばれる3DCGで作成された、建築完成予想図が想像しやすいですね。

【Mさん作 生徒作品 室内完成予想図】
bath_fin

・CAD

AutoCADと呼ばれるソフトを使用し、建築や土木、電気設計などを行う。
CADで作られたデータを元に製品などが作成されるため、
映像やゲームと比べ情報の精度を高める必要がある。
映像や広告でも、CADで作成されたデータを使用して作品を仕上げるケースも多い。

【CADで作られたデータを、3DCGソフトMayaで読み込んだ状態】
sy_01

【上記のデータを使用して実写背景に合成した状態】
room02

上記の様に合成まで出来れば、新商品を実際に作る前に、形や色などの比較検討出来そうですね。

・WEB

WEB3D(WebGL)、インテリアや家具など道具を組み合わせた配置シミュレーションなど

・医療

・原型師

フィギュアのデジタル造形など
立体印刷が安価になり、Zbrushと呼ばれるソフトからフィギュアを作るのも容易になってきました。

まとめ

3DCGが使用されている映像は、上記に渡り数多く使用されていて、
私達が普段何気なく見ているテレビのドラマやCMにも3DCGが使用されている。

そして、アミューズメント内の映像にも使用されているし、企業が何かをプレゼンする時の映像も3DCGが使われていたりする。
普段何気なく見ている車のパンフレットにも3DCGが使われていたりする。

そして、不景気が叫ばれている昨今、3DCG業界はそこまで不景気の話を聞かず
この業界は今でも優秀な人材不足の話を良く耳にする。
そして、新しく会社を起こしている人達の話も良く聞く。

私も業界内が集まる交流会に行くと、
『良い人材いないですか?』と聞かれる事が多い。

グラフィックや美術、アナログの勉強をしている方、映像を勉強をしている方は、
この業界も視野に入れてみては如何でしょうか。
この業界を目指すにあたり、資格や肩書きは必要ありません。
必要なのは、コミュニケーション能力や3DCGスキルです。

業界の事を詳しく知らないだけで、自分が活躍出来るフィールドはたくさんあるかと思います。

しかし、人材不足とはいえ、簡単に就職出来る訳ではありません。
業界の傾向として、”即戦力”を欲している会社が大多数です。
各会社が求めている人材はそれぞれであり、一括りにする事は難しいですが、各会社が求めている人材像を把握し、言われたモノをきちんと表現出来る様な作品になっていれば、この業界に就職する事は可能です。

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